一語一会 文書版更新 【第27回】
- 敷島分会 天理教青年会
- 2021年12月1日
- 読了時間: 3分
今回のタイトルは
【人は鏡】
イニシャルU

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履歴書の「長所」の欄に、欠かさず「人とコミュニケーションを取るのが得意」と書いてきた自分。教会で生まれ育ち、寮生活や上級教会での住み込み等も経験し、人との付き合い方や感情のコントロールには、多少長けたモノがあると考えていました。実際、以前の会社では人の間に入ることが多いマネージャーの立場を任され、集団の中で潤滑油のような存在として動ける自負がありました。ところが今、私はその人間関係に大いに悩んでいるのです。
相手は会社の先輩。建築会社で職人として働く自分にとって、先輩は様々な技術を学ぶべき「親方」のような存在であり、ほとんど毎日、2 人で現場をまわっています。朝から晩まで、2人きりなんて日もザラにあります。でも、何気ない一言、ちょっとした行動の一つ一つがどうも気になって仕方が無いのです。「なんでそんな言い方をするんだろう」「こうやった方がうまくいくのに、どうして意見を聞いてくれないんだろう」そんな気持ちがいっぱい湧いてきて、一日中腹を立てたり、暗い気持ちで仕事をしている日もあります。
そんな中、通勤途中で聴いていた「千遍」で、「この世界のあらゆる物は神様からの“かしもの”、そして、自分の周りにいる人たちもまた、神様があなた自身のためにお与え下さっている“かしもの”です。“人は鏡”ともいいますから、まわりの人の姿は、すなわち自分自身の心の現れなのです。」というお話があって、ハッとさせられました。苦手なあの先輩の姿が、自分の心の現れだと考えるのは、最初は受け入れがたいものでした。でも、そのように意識してみると、確かに思い当たるふしがあるのです。
職人の技術についてあまり教えてくれない先輩。でも、自分も「教えて下さい」と低い心で頭を下げたり、先輩を立てたりできていないなぁ…。時間にルーズな先輩。でも自分も仕事以外の場面、特に身内相手にはそういう面があるなぁ…。こだわりが強くて、人の意見を聞かない先輩。でも、自分もプライドが高くて、それで失敗することよくあるなぁ。目の前のことにとらわれると、まわりが見えにくくなってしまう先輩。でも、自分も他人のことより自分のことを優先しがちだなぁ…etc, etc…。先輩から見たら「問題児」に見えるであろう自分に、ここでやっと気づいたのです。
先輩の態度を「嫌だなぁ」と思う自分をまわりの人に置き換えて考えると、自分自身もいかにまわりに嫌な思いをさせていたのか、身にしみて感じられます。そして、そんな自分を変えていくきっかけとして、神様は私と先輩を出会わせて下さったのでしょう。「鏡に映る自分の顔が汚れていたら、鏡を拭くのではなく、自分自身の顔を拭かなければならない」わけですから、先輩に変わってもらおうとせず、自分自身の心づかいにしっかりと目を向けて、自分磨きに努めていきたいと思います。一朝一夕にできることではありませんが、毎日、一番長く顔を合わせる人が相手ですから、腰を据えて向き合っていきたいと思います。
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ありがとうございました。
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